2012年9月13日木曜日

56 「右、左、右」について批判的な考察。

2012年9月13日(木) 初秋晴れ

たぶん全国的に常識とされている、道路横断時などの左右の安全確認方法として、右見て左見てもっかい右見て手を上げて渡る、という方式がある。自動車の教習所で交差点を直進する際などにも教えるらしいです。

僕はこの「右、左、右」について、多分に漏れず小学生のときにしつこく指導されたのだけど、どうも無意味ではないかと疑問に思っていたし、今でも非効率だと思っている。ちょっと気になって全世界に検索をかけてみるとやはりいろいろな意見があったが、私と同じ意見を発しているのは、意外にもごく少数だった。

僕の考えを述べる前に、世間一般の話をまとめておく。なぜ「左、右、左」や「右、左、右、左」ではないのかという問いと、それに対する答えとして、日本の車両が左側通行であるから、横断する際には必ず手前半分は右から車両が来ることになるので、左の後に最後に右を見よ、という意見、あるいは「右、左」で良いところに確認として「右」を付したものと解釈せよという意見などで9割方の議論は収まっている。僕達は1割だ。

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結論から言えば、「右、左、右」ではなくて「左、右」で良さそうだ
自分の意見を否定できる可能性についていろいろ考え込んでは迷ったんだけど、僕の中では当初の一つにまとまった。できるだけ無駄を省いて説明する。

論じる前に前提をいくつか。「確認した方がOKなら次の確認に移る」「全部の確認がOKなら渡る」「確認がOKなら、普通に渡る限りは安全」「でも渡っている最中にも注意は払う」

理由1.行程数の話
迷ったとはいえ、この考えについて直感的に理解できないようでは人間としてヤバいと思うが略説すると、全く同じことを二回やるのが無意味だという子どもらしい批判だ。【確率[右◯→左◯→右◯] < 確率[左◯→右◯]】という説明もできる。右1が◯でも右2が×ならダメじゃないか、結局右1には渡るための決定権は無いんだ、と。もうこれで主要な話は済んだ。

理由2.順序の話
では、そもそもなぜ「右、左」ではなく「左、右」なのか。最初に書いた通り、日本では車両が左側通行だからだ、という通説は最もだけど、一応違う理由も考えてみる。

ここでざっくり距離関係を整理した画像を提示する。左右を見たときにレッドゾーンに車がいなければ渡って良い。段階を踏まないでなかなか思慮に富んだ画像ですよ。



これを見ると、どちらの場合も注意する距離の合計は等しく、大きな差は無い。むしろどちらの場合にも言えることは、左の方が遠くて小さく見える上に実際より遅く見えるため、おそらく判別がやや難しい。そして曖昧なままOKを出すとマズいので【確率[左◯] < 確率[右◯]】となる。ここでもし「右、左」と確認すると、せっかく右が良くても左がダメ、を繰り返す回数、つまり首を振る回数の期待値が大きくなる。「左、右」としておけば、しばらく同じ方を向いておけば済むわけだから無駄が省ける。

以上。もっと凝った理屈を考えたんだけどシンプルにまとまってしまった。道を渡る度に人生得しているという優越感を得られるこんな世の中はややおかしい。

もっとも、視力や確認の能力、道幅や曲がり具合や交通量にもよるのでこれは一概ではなく一般の話、ではなく一握の話。問題を作成するのは文系、問題を解くのは理系。
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考えを披露するなら一度は自分で自分を叩き直してみろやと思った中学生時代をふと思い出したので書いてみました。

あ、あとね、信号あっても無くても横断するときは運転手さんに会釈してます。ぼく免許持ってないけどね★☆★

1 件のコメント:

  1. 「コメント0件」に驚きました。200%貴殿の考え方に賛成、というか、小生の考え方と同意見の人を探しましたが、貴殿のこの書き込みしか発見できなかったことに、「やっぱり、今の日本は総バカ化が進んでいるな~」と感じました。匿名での書き込みご容赦を、小生の略プロフィールは以下の通りです。
    1956年生まれ(59歳)、東大卒、現在大手銀行の内部監査部勤務、です。

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( ^^) _旦~~ おきがるにどうぞ。