2021年1月3日日曜日

75 「大事なことはすぐに忘れろ」論

2021年1月2日(土) 晴れ

仕事柄というのか。
「人が失敗する様」「人が学ぶ様」を大変よく目の当たりにする。それに対して介入していく仕事なのだから、当然だ。加えて、失敗が起こる課題の難易度も、ごく簡単なものから大変に難しいものまでかなり幅広い。(並んで、「他人に伝える」「他人を説得する」「他人を鼓舞する」「他人に好かれる」などの体験も得られる。)

であるからして。
「人はどんなに小さな課題でもほぼ必ず失敗できる」という信念が強まる。さらに、「失敗からは学ぶべきことがある」という思いを持っていれば、たいへんきめ細かく成長できる。
そして、同僚らのエラーにも、この学習が適用できる。その一つが表題の「大事なことはすぐに忘れろ」論になる。

逆説的な響きが面白い。普通なら「大事だから頭に叩き込め」となる。このフレーズはつまり「記憶しろ」と言っている。逆に、「すぐに忘れろ」の言うことは、「記憶するな」だ。なぜなら、人の作業が入ると失敗が起こり得るという信念があるから、記憶に任せてはならない。しかし当然仕事は遂行せねばならないので、この言葉の本意は「忘れてもワークする状態にしろ」となる

もちろん、記憶しておいた方が良い情報も多いし、よく使う情報は自然と憶えるものだが、憶えずに済むならわざわざ憶えない方が良いと思う。また、大事な情報ほど、記憶が新鮮な内に記録かつ共有をすべきなのは間違いない。

では、忘れても良い状態にするにはどうすればよいか。具体策として「すぐに完了させる」「備忘録=メモを取る」「他人に任せる」「断る」などという、よくある話に落ち着く。そう、よくあることだし、どれもかなり有効なのだが…「すぐやる人が成功する」「メモの力」「頼る技術」「断る勇気」などと題されて、バラバラに説かれることが多い。バラバラであるほど「適用する場合」を考えなければならないが、繰り返し述べてきているように、「場合による」は無視されて語られることがとても多い。これらの行動の基になる一つの言葉が「すぐ忘れろ」なのだ

類似のフレーズとして「自分で考えるな」などが考えられるが、面白いアイデアというのは、大抵逆さにすれば量産できるものだ。


ところが。
どういうわけなのか。職場で最も記憶力の高い私が最も多く情報を記録して、最も記憶力の低い職員は最も記録をしない。こんな非効率なことがあろうか。。★☆★

 Les feuilles: samples ample、信念曲げまして

2020年5月13日水曜日

74 知のあり方についてのイメージ図

2020年5月13日(水) 晴れ

知についての基本的なイメージを俯瞰的な図として示す。



■表現方法について
 高い能力をもって文字で説明すれば正確性は勝るものの、高い能力をもって読まれ、広く結び付けられなければ価値は低い。また、不要に難解となる場合も多く、コストがかかる「正規品」のようなものだ。
 視覚的に具体例を示すことで、「現在の自分に近いもの」としてたやすく認知できる。問題としては、高い言語能力をもった機械が認識し難いことか。

■内容について
 知についてはずっと変わらないイメージだけど、気分が向いて描いただけだからあまり丁寧ではない。理解したければさらに具体例を自分で考えるべき。
 ここにまとめていない要素としては、①「宇宙際」的な考え方と、②根が交わる(無限遠においては等しくなる)考え方。気が向いたら追記するのかも知れない。
どう活用するかという示唆を付した点が浅瀬に寄っている感★☆★

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